【書籍紹介記事】今こそ学びたい!奥深い生薬の世界「生薬とからだをつなぐ 自然との調和を目指した生薬の使い方」
医道の日本社では、最新の施術情報や関連知識の収集に努めている鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師、柔道整復師、アスレチックトレーナーや美容関係者・ヨガインストラクターの方などに役立つような書籍・DVDを多数取り扱っています。その中でも特にオススメの人気シリーズや、注目のタイトルなどをご紹介していきます。
目次
生薬や伝統医学についてもっと深く知りたい人におすすめ
今や生薬はさまざまなサプリメントや健康食品にも配合され、身近なものになっています。
近年、有効性に関するエビデンスも集積されてきて、その効果により注目が集まるようになってきました。
そんな生薬について、もっと深く知りたい、という人にぜひご紹介したいのが、「生薬とからだをつなぐ 自然との調和を目指した生薬の使い方」です。
87種の生薬の解説に加え、その歴史や伝統医学の考え方、そして、人間は自然とどうかかわっていけばいいのか。
生薬の奥深い世界に触れることができる、おすすめの書籍です。
✔️ 生薬の知識を臨床に生かしたい人
✔️ 東洋医学をはじめ世界の伝統医学について知識を深めたい人
✔️ 日々の生活に生薬を取り入れたい人
「生薬とからだをつなぐ 自然との調和を目指した生薬の使い方」の概要
ホリスティックな観点で生薬を考える
伝統医学にたずさわる臨床家の必読書
2012年1月に連載を開始した「生薬とからだをつなぐ」が待望の書籍化。6年分の連載に新たな薬草が加わり、87種の生薬を紹介しています。植物、動物、鉱物などを基原とする生薬は、自然のなかで生じます。連載タイトルの「生薬とからだをつなぐ」には、「自然界で生まれた生薬という大宇宙と、人間のからだである小宇宙をいかに結びつけるのか」という意味が込められています。生薬はなぜ人間の役に立つのか。そして人間はどのように自然とかかわるべきなのか。「薬学界の考古学」の道を歩む著者が記す、世界の伝統医学を背景に繰り広げる生薬の世界を堪能できる1冊です。
収納コンテンツ
◎人間と生薬のかかわりを辿る
◎生薬と鍼灸をつなぐもの
◎生薬によるツボ療法
○生姜 ○ニワトコ ○龍脳
○丁子 ○竹瀝 ○梅
○甘草 ○ハトムギ ○センソ
○トリカブト ○桂皮 ○アロエ
○人参 ○茯苓 ○菖蒲
○ドクダミ ○センブリ ○ゲンノショウコ
○桔梗 ○遠志 ○蜂蜜
○赤小豆 ○香 ○黄連
○黄柏 ○芍薬 ○牡丹皮
○紫蘇 ○薄荷 ○カミツレ
○蒼朮・白朮
ほか
身近な植物から動物や鉱物まで 87種の生薬から伝統医学の本質を学ぶ
生姜や梅など身近な植物から、動物や鉱物といった珍しいものまで、87種もの生薬が紹介されている本書。
生き生きとした色彩の美しい生薬の絵と、明るいタッチのイラストが添えられ、パラパラとめくって眺めるだけでも楽しくなってきます。
そして、本書の特徴は、それぞれの生薬について、単に成分や薬理作用などの説明ではなく、古典に基づいて解説されていることです。
例えば、竹の効能については、以下のように書かれています。
「『竹を割った』ようなまっすぐな気性の人には効果的ですが、性根の曲がった人には効果を表しづらいようです」
このような解説は、まさに「薬物界の考古学」の道を進む著者ならではの面白さです。
また、本書のすごいところは、87種類の生薬の紹介を入り口として、その歴史や背景にある伝統医学の本質的なところまで解説してくれていること。
中国はもちろん、インドやヨーロッパなど、世界の伝統医学についても触れられ、広い視点で自然と生命について学ぶことができるようになっています。
自然物である生薬とのかかわりから、自然とは何か、人間はどのように自然と調和して生きるべきか、という大きなテーマを持った本書。
現代人が失っている自然とのかかわりを呼び起こし、今だからこそ求められている知識や知恵を学ぶきっかけになってくれます。
臨床や日々のヘルスケアに役立つヒントがぎっしり!
本書では、87種の生薬の性質や効能に加え、さまざまな生薬の活用法が紹介されています。
隔物灸や、漢方のエキス製剤をワセリンにといてつけるといったツボ療法など、臨床家はもちろん、日々のヘルスケアにも参考にもなる生薬の使い方は必見です。
また、「気血津液」「五行」「五味」といった概念についても丁寧に解説されているので、中国伝統医学をより深く学びたい人にもおすすめです。
そのほか、精油やアーユルヴェーダに関しても触れられているので、セラピストやエステティシャンの方にも役立つ内容となっています。
「生薬とからだをつなぐ 自然との調和を目指した生薬の使い方」まとめ
・87種の生薬の解説から伝統医学の本質にふれることができる
・ツボ療法など、臨床や日々のヘルスケアに役立つヒントがぎっしり
87種の生薬の紹介を入り口として、伝統医学の本質、人間は自然とどう関わるべきか、という大きなテーマについて学べる本書。 医師、鍼灸師、セラピストなど、臨床に関わる人はもちろん、今を生きる多くの人にぜひ読んで頂きたい一冊です。 ぜひ、お手に取ってみてはいかがでしょうか。