【書籍紹介記事】今さら聞けない疑問がスッキリ解消!「素朴な疑問から臨床のコツまで!呉澤森の鍼灸治療あれこれQ&A」
医道の日本社では、最新の施術情報や関連知識の収集に努めている鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師、柔道整復師、アスレチックトレーナーや美容関係者・ヨガインストラクターの方などに役立つような書籍・DVDを多数取り扱っています。その中でも特にオススメの人気シリーズや、注目のタイトルなどをご紹介していきます。
目次
誰もが経験あり?意外に答えられない患者さんからの質問
「鍼灸って本当に効くの?」「鍼の響きって何?」、鍼灸師として臨床の現場に立つと経験する患者さんからのこれらの質問。
いざ聞かれると、うまく答えられずに困ってしまったという経験は、誰にでもあるのではないでしょうか。
今回紹介するのは、そんな悩みをすっきり解消してくれる1冊。
臨床を始めたばかりの鍼灸師や中医鍼灸を学びたい人には、特におすすめです。
✔️ 鍼灸の臨床を始めたばかりの人
✔️ 中医鍼灸を学びたい人
✔️ 知りたいことをピンポイントで解消したい人
「素朴な疑問から臨床のコツまで!呉澤森の鍼灸治療あれこれQ&A」の概要
臨床歴50年の中医師、呉澤森氏が「初学の鍼灸師の悩みを少しでも解消し、よりよい治療に役立ててほしい」と立ち上がり、制作された本書。
約1年半の時間をかけて執筆された、バラエティ豊かな質疑応答集です。
今さら聞けない鍼灸に対する疑問や、臨床でふと悩んだこと、患者さんからの質問への回答例など、呉氏ならではの目線で質問をセレクトし、解説。
さらに不妊治療や婦人科疾患、ぎっくり腰、不眠症など、実際の症例も惜しみなく掲載されています。
初学者が知りたい現場の不安を、まるで著者から直接指導を受けているような感覚で学べる1冊です。
収納コンテンツ
Part 1 患者からの質問と相談
Part 2 鍼灸と中医学の基礎知識
Part 3 鍼の臨床への質問
Part 4 お灸と特殊な鍼への質問
Part 5 婦人科疾患への質問
Part 6 さまざまな症状への質問
よくある質問や疑問を臨床歴50年の中医師がQ&A形式で解説
本書の特徴は、鍼灸師なら誰でも経験したことのあるような質問や疑問が、わかりやすいQ&A形式でまとめられていることです。
目次に並んだ質問を見て、疑問に思ったことの答えをすぐに知ることができるようになっています。
また、明るいカラーで色分けされた紙面に、イラストや写真が添えられ、見やすくなっています。
そして、本書のすごいところは、その内容が、臨床歴50年の中医師である呉先生が、古典や自身の経験をもとに解説してくれているということ。
例えば、「置鍼時間はどれくらいが適当?」という質問に対して、「15〜30分が望ましいでしょう」と回答し、さらに鍼灸の古典である「霊枢」の記述をもとに、その理由を解説してくれます。
わかりやすいのに本格的な知識を得られる、ほかにはない1冊になっています。
まるで直接指導!中医鍼灸を学びたい人には特におすすめ
本書のもう一つの特徴は、中医鍼灸について、詳しく学ぶことができるということです。
特に、「響き(得気、気が至ること)」に関しては、繰り返し触れられています。
中医鍼灸において、重要な基本理念である「響き」ですが、捉えどころがなく、難しく感じる人も多いのではないでしょうか。
本書では、「響きの感覚とは?」「気が至ると何が起こるの?」という質問に対して、「重だるさがじわじわと広がってくるような感じ」など、臨床に出たばかりの鍼灸師にもわかるように言語化してくれています。
また、「導気法」など実際の手技の具体的なやり方やコツも、写真やイラスト入りでわかりやすく説明されています。
まるで直接指導を受けているような感覚で、中医鍼灸が学べる貴重な1冊です。
不妊治療、妊娠中の鍼灸治療など婦人科疾患やぎっくり腰など実際の症例についても学べる
不妊治療や妊娠中の鍼灸治療などは、特にデリケートな配慮が必要です。
対応に悩むことも多い、こうした婦人科系の治療については、ページを割いて紹介されています。
また、ぎっくり腰や風邪、不眠などの臨床の現場で出会う頻度の高い疾患については、呉先生の実際の症例をもとに解説されています。
弁証、取穴、手技が惜しみなく紹介されており、大いに臨床のヒントになるでしょう。
「素朴な疑問から臨床のコツまで!呉澤森の鍼灸治療あれこれQ&A」まとめ
・中医鍼灸の考え方や手技のコツが学べる
・実際の症例をもとにした解説が参考になる
臨床歴50年の熟練の中医師が、臨床での疑問にQ&Aで答えてくれる本書。
臨床の現場に出たばかりの鍼灸師、中医鍼灸治療を学びたい人には、必読の1冊です。