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【鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師のための、治療院開業マニュアル】第2回:知っているようで知らない?開業するまでに最低限決めておきたいこと

公開日:2024年12月23日

卒業し、国家試験に合格した後、治療院勤務のため就活をはじめる方はもちろん、特に30〜40代の方の中には開業を目指す方も多いのではないでしょうか。

医道の日本Onlineは、<鍼灸マッサージ治療院マニュアル>としまして、ゆくゆくは開業を考えている方を対象に、開業に必要な知識を紹介します。

鍼灸・整骨院のこれからを左右するとても大事な「コンセプト

たとえば、鍼灸・整骨院の内装を考える際、暖かい感じがよいのだろうか、いや、クールな感じが良いだろうか、迷ってませんか?

また、「場所はどこが良いのか」「集客の文言」や、そもそも、「どんな患者様に来てもらいたいのか」「鍼灸・整骨院の名称は・・・?」

開業を決めた時点で、上記のようにあれこれと迷わないように、まずは考えておかなくてはならないことがあります。

それは、コンセプトです。

コンセプトは治療院の羅針盤のようなもので、内装(雰囲気)や開業場所、診療時間、価格帯、患者層など、開業準備の各工程で迷いが生じたとき、最良の選択をするための指標となります。また、治療家としてどうありたいか人生の根幹にもなるとても大事なものです。

コンセプトを考える上で大切な3つの要素

先述のとおり、自分の目指す治療院、「どんな治療院にしたいのか」を明確にするために、コンセプトをしっかり立てる必要があります。

コンセプトには次の3つの要素があります。

①どんな治療院にしたいのか
②どんな患者様に来て欲しいのか
③どんな価値を患者様に提供していくのか

免許保有者が増加し、どんどん増える治療院の中から、自院を選んでもらうには、「どんな治療院で、どんな治療を行っているのか」を患者様に明確にわかってもらう必要があります。

ただでさえ、患者様にとって、治療院は他院との違いがわかりづらいです。上記①〜③の要素を明確にして、他院との違いを患者様へアピールできるコンセプトを立てましょう。

鍼灸・整骨院コンセプトの例

ひとくちにコンセプトと言われても、どういうものなのかイメージが湧きにくい方もいるかもしれません。

そこで、コンセプトの一例を2つほどご紹介します。ぜひ、参考にして自分なりの治療院のコンセプトを考えてみてください。

コンセプト(1)

〈 患者様・治療内容を絞り込む「専門治療院」をメインコンセプトにする 〉
女性専門 / 美容鍼 / 小児鍼 / 専門治療院(腰痛・肩こり・うつ・頭痛・リウマチ・眼精疲労など) / 不妊・妊婦治療 / スポーツ疾患専門 / 音楽家専門 など

コンセプト(2)

〈 他とは違う一風変わったスタイル「個性派治療院」をメインコンセプトにする 〉
クイック治療 / 夜間営業 / カフェや薬局の併設 / ダブルライセンスを生かした経営や他業種との連携(栄養カウンセリングの実施・オーダーメイドシューズ作り・トレーニング指導など)/ BtoB営業でオフィス訪問 など

鍼灸・整骨院開業において「コンセプト」が最も重要な第一歩

開業を考えるなら、どんな患者様にどんな治療を行いたいかコンセプトをしっかり定義することが、開業をすすめる上で最も重要な第一歩となります。

コンセプトは治療院の羅針盤のようなもので、何か経営で迷いが生じた際の指標となってくれますし、治療家としての人生の根幹となる大事なものです。

また、コンセプトをしっかり打ち出すことで、他院との差別化を図ることにもつながります。ぜひ、じっくりと時間をかけて自分なりのコンセプトを考えてみてください。

本記事は、弊社出版のはじめての鍼灸マッサージ治療院開業ベーシックマニュアルからの抜粋となります。記事を読んでご興味をもたれた方は、ぜひこちらから書籍をお求めください。

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