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【書籍紹介記事】慢性的な痛みや筋肉のこりに効果を発揮!これ1冊でよくわかる「鍼通電療法テクニック 運動器系疾患へのアプローチ」

公開日:2024年8月14日

医道の日本社では、最新の施術情報や関連知識の収集に努めている鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師、柔道整復師、アスレチックトレーナーや美容関係者・ヨガインストラクターの方などに役立つような書籍・DVDを多数取り扱っています。その中でも特にオススメの人気シリーズや、注目のタイトルなどをご紹介していきます。

より治療効果を上げるための新たなアプローチ

肩こりや腰痛、膝痛など多くの痛みを訴える患者さんと向き合う毎日。

より治療効果を上げたいと、新たなアプローチを模索している人もいるのではないでしょうか。

そんな人におすすめしたいのがこちら「鍼通電療法テクニック 運動器系疾患へのアプローチ」です。

鍼通電療法の治効メカニズムから、装置の使用方法、安全管理、治療法まで一冊で網羅した本書についてご紹介します。

こんな人におすすめ

✔️ 鍼通電療法をマスターしたい人
✔️ 鍼通電療法を指導する人
✔️ 鍼の治効メカニズムを学びたい人

「鍼通電療法テクニック 運動器系疾患へのアプローチ」の概要

鍼通電療法は電気刺激装置と鍼治療が融合した非常にユニークな治療法で、装置や治療効果のメカニズムから治療のポイントまでが、この1冊でわかるようになっている。安全性についてはもちろんだが、具体的にどうやって練習するのかを多数の図を用いて説明している。また病態把握に必要な理学的検査も紹介されている。

 収納コンテンツ

第1章 鍼通電療法の基礎知識
1. 歴史
2. 鍼通電療法の利点
3. どういう欠点があるのか

第2章 装置の理解
1. 低周波鍼通電装置の基本構成
2. 低周波鍼通電装置の機能

第3章 安全管理
1. 鍼治療による過誤の発生状況
2. 鍼による過誤の予防
3. 電気を通すことによる過誤の予防

第4章 反応が現れるしくみ
1. 鍼刺激はどのように伝えられるか(伝導路)
2. 鍼(通電)刺激と反応の現れかた
3. 運動器系疾患における鍼(通電)刺激の効果

第5章 実習
1. はじめての鍼通電
2. 主な通電部位と適応症

第6章 理学的検査
1. 頚椎
2. 胸郭出口症候群
3. 肩関節
4. 手関節
5. 腰椎
6. 骨盤・仙腸関節
7. 股関節
8. 膝関節

第7章 疾患各論
1. 頚椎・肩・上肢の診かたと治療法
2. 腰部および下肢の診かたと治療法
3. 股関節
4. 膝関節
5. 足関節

参考文献
索引

西洋と東洋の技術が融合した鍼通電療法!気になる安全管理も徹底的に解説

一定の刺激を時間を決めて与えることができる鍼通電療法。

慢性的な痛み、筋肉のこりや血行不良に優れた効果を発揮してくれます。

西洋で開発された電気刺激療法と東洋に起源を持つ鍼治療が融合したこの治療法。

その起源はなんと古代エジプトにまで遡り、電気ナマズなど発電する魚を用いて痛みの治療を行なっていたというから驚きです。

「第一に、筋肉の血行を改善し『こり』をほぐすのに有効であることです。しかも、鍼灸師が行う触診によってこった筋肉を見つけ出し、そこに鍼を刺して電流を流すのですから、かなり効率のいい方法だといえます」

著者である山口眞二郎氏は、鍼通電療法の利点について、本書の中でそう語ります。

経験豊富な臨床家であると同時に、筑波大学大学院を修了した医学博士でもあり、鍼通電刺激や鍼灸のメカニズムについての研究業績も多数ある著者。

その著者が、鍼通電療法について、1冊で知識から実践方法まで勉強できるテキストの必要性を感じ、約3年の執筆期間を経て誕生したのが本書です。

本書の特徴として、まず挙げられるのが、安全性について従来の教科書にはないページ数を使って解説されていることです。

感染や鍼折、気胸など鍼によるものと、ショックなど電気によるものの両方のリスクが考えられる鍼通電療法。

しかし、これらは的確な知識さえあればすべて避けることができると著者はいいます。

本書を読めば、消毒や鍼の選び方、刺鍼方法、安全な電源の取り方や装置の不具合に対処する方法など、安全管理に必要な知識や予防策を十分に学ぶことができます。

また、鍼通電療法がどのような仕組みで効くのか、その治効メカニズムについても詳しく解説。

確かな研究結果をもとにした解説は、説得力を持って臨床に向き合いたい鍼灸師にとって得るものの多い内容となっています。

具体的な練習方法を筋肉ごとに紹介!臨床でよく出会う疾患の診察・治療ポイントも公開

単に決められた経穴に刺鍼するだけの治療法ではないため、習得には時間を要するという面もある鍼通電療法。

本書の最大の特徴は「具体的にどうやって練習するのか」を具体的に解説してくれることです。

第5章では、各筋肉、神経ごとに実習方法を紹介。

色付きで示された大きくて見やすい筋や神経の解剖図。

触察部位や刺入点がわかる写真。

刺入方向がイメージしやすくなるイラスト。

さらに、本当にねらった筋肉や神経にあたったのかを確認する方法も明記されています。

そして、それらの難易度が、★、★★、★ ★ ★とレベル分けして表示され、実習を担当する教員のために、指導上注意すべき点が書かれています。

第7章では、第5章で学んだ基本技術をもとに、臨床でよくみられる疾患の基礎知識から診察、治療のポイントが具体的に解説されます。

病態を把握するために重要な理学的検査についても、臨床でよく使われるものを精査して、正確な検査法を紹介。

診断スキルをワンランクアップさせてくれます。

鍼通電療法をマスターしたい人にも、鍼通電療法の指導者にもおすすめの1冊です。

「鍼通電療法テクニック 運動器系疾患へのアプローチ」まとめ

・西洋と東洋の技術が融合したユニークな鍼通電療法
・安全管理に必要な知識を十分に学べる
・具体的な練習方法と臨床でよく出会う疾患の診察、治療のポイントを詳しく解説

鍼通電療法を行うために必要なことのすべてが、ギュッと1冊に詰め込まれた本書。 新たなアプローチとして鍼通電療法を取り入れたい人は必読です。 ぜひお手にとってみてはいかがでしょうか。

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