【書籍紹介記事】東西折衷の結果を出せる治療法！「よくわかる長野式治療　日本鍼灸のスタンダードをめざして」

医道の日本社では、最新の施術情報や関連知識の収集に努めている鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師、柔道整復師、アスレチックトレーナーや美容関係者・ヨガインストラクターの方などに役立つような書籍・DVDを多数取り扱っています。その中でも特にオススメの人気シリーズや、注目のタイトルなどをご紹介していきます。

今の時代に求められる治療法とは？

皆さんは、日々どんな治療スタイルで臨床を行っていますか。

日本伝統鍼灸や中医学、より現代的なアプローチなど、数多くの治療法がある現在。

自分にしっくりくる治療法が見つからないとお悩みの人もいるのではないでしょうか。

そんな人におすすめしたい一冊がこちら、「よくわかる長野式治療　日本鍼灸のスタンダードをめざして」です。

東洋医学と西洋医学を融合させた、再現性、即効性、多様性に優れた「結果の出る」長野式治療。

その治療法を、図解やQ＆A、症例など、さまざまな手法で初心者にもわかりやすく解説した本書についてご紹介していきます。

「よくわかる長野式治療　日本鍼灸のスタンダードをめざして」の概要

鍼灸臨床の本質をやさしく解き明かす
長野式治療の案内書!

故・長野潔氏が創始した「長野式治療」は、西洋医学の知見、東洋医学の脈診・腹診などの手技を用いて、病気を起こしている要因を探り、病人をまるごと診るという特徴をもっています。臨床における“治すこと” に主眼をおいた東西折衷の治療法で、即効性、再現性があるため、日本をはじめ、海外でも多く取り入れられています。
本書は、長野潔氏の子息である長野康司氏による書き下ろしで、長野式治療のエッセンスが詰まった1 冊です。豊富な図表を駆使して、診察や治療法などをわかりやすく解説。多くの症例や各種疾患別治療も盛り込まれています。

 収納コンテンツ

■長野式治療の概要
診察(問診、脈診、腹診、腰背診、火穴診、局
所診)/治療法(免疫系処置、血管系処置、神経・
内分泌系処置、筋肉系処置、気系処置)/他
■Q&A127
脈診、診察、処置、臨床、経絡・経穴
■症例(12の物語)
無理が重なった末の心身症/石膏のような頚部回旋
不能/長年の合唱練習による腸骨鼡径神経痛/他
■各分野疾患別処置(引き出しとして)
運動器・リウマチ疾患/神経内科/心療内科/循
環器/呼吸器/消化器/代謝・内分泌科/必尿
器/婦人科/耳鼻咽喉科/皮膚科

現代における鍼灸の可能性を感じさせる長野式治療

創始者である長野潔氏が著した「鍼灸臨床わが三十年の軌跡」と「鍼灸臨床　新治療法の探求」。

長野式治療の奥義書であるこの2冊ですが、その言葉の難しさから、挫折してしまう人も多かったといいます。

そこで、よりわかりやすく長野式治療を伝えたいと執筆されたのが本書です。

即効性、再現性、多様性に優れ、「結果の出る」長野式治療がこれからの日本鍼灸のスタンダードになっていくだろう、という思いを強く持つ著者。

長野式治療の本質を理解している著者による解説は、わかりやすく、かつ優しい語り口で進んでいきます。

西洋医学の知見を積極的に取り入れつつ、病だけを診るのではなく、その人の抱えている背景までも診ていく長野式の「丸ごと治療」。

それは、現代において、「鍼灸師だからできること」の可能性を感じさせてくれます。

「脈がわかるということは、見えないものが見えてくること」など、鍼灸治療を学ぶ上での至言も散りばめられた本書。

わかりやすい案内書でありながら、初心者のみならず、経験を積んだ治療家にとっても得るものの多い、深みのある一冊です。

図解にQ＆A、症例、分野別各疾患処置など「わかる」ための工夫が盛りだくさん

「長野式は難しい」というイメージを払拭し、長野式治療をもっと多くの治療家に役立ててほしい、という思いから書かれた本書。

そのため、「わかる」ためのさまざまなアプローチがされています。

長野式治療の全体が掴めるように、実際の臨床に即した解説。

触診や刺鍼の位置が、はっきりわかるよう、ふんだんに盛り込まれた図解。

そして、2章Q＆Aでは、過去にセミナー受講生から上がった中から厳選した127の質問を取り上げています。

「脈診にセンスはあるのでしょうか？」など、基本的なものから複雑なものまで、治療のヒントが満載のQ＆Aです。

そして、3章では、著者の約35年に及ぶ臨床記録の中から、症状も年齢も性別もさまざまな12の症例が紹介されます。

具体的な診察や処置の内容とともに、患者一人ひとりのナラティブ（物語）がていねいに記された症例。

患者さんが治療を重ねるごとに変化していく様子は鮮やかで、人間が持っている「治す」力を感じさせられる読み応えのあるものになっています。

「どのような処置を行えばよいかは、常に患者の体が教えてくれるのです」と所見に沿って処置をしていくことを大原則とする長野式治療。

しかし、経験が浅く、所見を取ることに自信のない治療家にも活用できるようにと、4章では、長野式治療で著効のあった疾患について、分野別に臨床ポイントと具体的な処置を紹介しています。

初心者とっては治療の指標となり、ベテランの治療家にとっては、引き出しを増やして、処置の幅を広げるために活用できる手厚い内容となっています。

「よくわかる長野式治療　日本鍼灸のスタンダードをめざして」まとめ

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