(15)外側翼突筋テクニック
編集部注:日本では、口腔内の施術を行えるのは、医師もしくは歯科医師に限られている
適応
- 顎の側方偏位または顎下制を開始したときの不均等さ
- 顎関節機能不全、顎関節痛、顎の緊張、歯ぎしり
目的
- 外側翼突筋の固有感覚を改善し、非対称の安静時筋緊張のバランスをとることで、顎の開口開始を協調して、矯正する
- 顎関節の関節円板の前方移動による外側翼突筋の過剰な緊張を低下させる
- ルカウ
- 外側翼突筋テクニックです。これは顎関節痛で適用できるテクニックです。顎関節の関節円板との関係、そして顎の前後の位置関係により、口を開くとき引っ張ります。外側翼突筋は口を開くのに特定側で顎に痛みがあるとき、重要な組織です。外側翼突筋は側面を前方に引っ張ります。そのため、側面を施術します。口を開けてください。私のほうに顎をシフトしてください。逆です。私の指のために空間を開けてください。上歯に沿って、奥に進みます。ずっと奥です。側頭筋が付着する下顎骨の筋突起を感じます。指をそれと歯の間で進めます。さらに奥へと行き、上歯の臼歯の後ろにある内側翼突筋にたどり着きます。どういう感じですか。敏感に感じますか。外側に置く手は方向づけに役立ち、アーチの下で頭蓋骨の骨ばった組織を感じます。これにより、三次元的に調べ、内側翼突筋に触れます。運動を少し欲しければ、少し前方にスライドします。ほんの数ミリで十分です。多くの人にとって、注射などで瘢痕が残る外側翼突筋は敏感です。とても感受性が高いタッチで、辛抱強く待てば、圧迫は優しく、後方へと。1分間、3回ぐらいの呼吸です。十分刺激しているでしょうから、取り除きます。うなずいていますね。
- 患者
- いい感じです。
- ルカウ
- 強い反応が出るときもある場所です。顎に痛みがあって、圧痛があれば。必ずではありませんが、後で、リリース後に影響が出る場合があります。質問はありますか?
- 参加者
- 注射で何が瘢痕を生じるのでしょうか? 炎症ですか?
- ルカウ
- 注射針で刺すことによるものかもしれません。筋組織に注入する化学物質とか。刺されると考えて、食いしばることの反応かもしれません。
- 参加者
- 注射する液体の量かもしれません。
- ルカウ
- そうかもしれません。
- 患者
- 空間をつくることなんですが、圧痛点を探す意図はないのでしょうか。
- ルカウ
- いい質問です。圧痛点を探しているわけでもリリースしようとしているわけでもありません。それ自体は価値あるものです。時に私も行うことがあります。
- 患者
- というのも、特定の場所でリリースしてもらえればと感じたので。空間をつくるというと、どういうことなのかと。
- ルカウ
- 実際は可能です。時に患者とのコミュニケーションで、リリースすることで過敏性を減らせるのは価値があります。これはトリガーポイント治療みたいなもので、異なる治療です。私たちが考えるのは空間です。あなたが言ったように、空間をつくります。さらに運動性と感受性を高めます。患者にはこれらが足りないため、補助するのです。
(最後のインタビュー部分の訳は割愛)