(2)胸腰筋膜テクニック
目的
- 胸腰筋膜を分離して、弾性を高める。
- 脊柱起立筋などの運動性を増加させる。
注意
- 施術者が熟練するまで、不安定な腰部のパターンや急性の椎間板の問題には禁忌となる。
- ルカウ
- 腰部の空間、P18ですね。ここでは4枚の層があります。最初は、浅筋膜です。浅筋膜の前にあるのが、脊柱起立筋の外側面です。脊柱起立筋の前に腰方形筋、それから多くの人で大腰筋があります。最初の層、腰筋膜では軽く握った拳を用います。腰の所に置きます。今行っている状態です。違いますか?
- 男性
- 私が持っている資料(※セミナー時のもの)だと写真だと手を置いているのは……
- ルカウ
- 股関節に置いていますか?
- 男性
- 股関節です。
- ルカウ
- 股関節に手を置きます。これで資料の通りです。大きく、厚い層となっている外面の包装を考えて、脊柱の方へそれを溶かしていきます。この標準的な筋膜施術は外層を軟化させ、リリースさせることです。外層は厚く、大きいためです。この大きい層は身体の構造的に大きな役割があります。腸骨稜から少なくとも第12肋骨まで覆っています。ここで注意したいのはもちろん、肋骨の端をつつかないようにすることです。代わりに、肋骨のつながりに沿っていきます。どんな感じですか?
- 患者
- 良いです。
- ルカウ
- 彼女の呼吸にあわせています。
- 患者
- 私もタッチに合わせています。
- ルカウ
- ええ。互いに会話しています。次の層です。実を言うと、診療では当然、さらに時間をかけます。特に肋骨周辺の少しでこぼこしている、このあたりでは念入りに行います。
- 女性
- 聞こえませんでした。何と言ったのですか?
- ルカウ
- 診療では、さらに時間をかけると言いました。
- 女性
- なるほど。
- ルカウ
- 診療ではゆっくり行い、数回行います。
- 女性
- そこから上方に行きますか?
- ルカウ
- 腰部の空間に集中するなら、肋骨下部と腸骨稜の部位です。このテクニックはこの部位で使えます。質問は「どのくらい上方に行けるか?」についてですが、今の目的はこの部位になります。次の層の脊柱起立筋では、同じツールを使います。脊柱起立筋は背部にある筋ですが、その側面で施術します。外側面に施術しています。いかがですか?
- 患者
- これはすばらしいです。
- ルカウ
- 軽く握った拳は閉じてはいません。私の手関節はまっすぐです。こうでもない、こっちでもない。1本の長い力線を用いています。通常、施術中には言いませんが、施術で一番役立ったことは、カンフーとサンドバッグのトレーニングでした。それほどやっていませんが、カンフーの前は合気道をやりました。本当にすばらしいカンフー講師の下で1年間交換条件としてやりました。私はロルフィング施術をカンフー講師に行い、彼はカンフーを教えました。サンドバッグにパンチさせてもらい、一つの線に沿ったエネルギーの出し方を学んだおかげで、私のボディ・ワークは皮肉にもずっとよくなりました。
- 女性
- 脊柱起立筋や各層はどのように深部へと分離していくのですか?
- ルカウ
- ええ。次の前層へと分離していきます。非常に異なる感触があります。反対側に脊柱があり、脊柱起立筋の側面があり、最後の層はウェットスーツのように全体を包んでいます。
- 男性
- ここから見えないのですが。
- ルカウ
- わかりました。
- 男性
- ありがとうございます。
- ルカウ
- 腰部の外側面を撮影します。骨盤のワークショップでは、下の骨盤をリリースするために、このテクニックを行い、脚の運動を行います。脚の運動はオプションです。この場合、腕の運動も加えることができます。肘を頭上にまで持ち上げて、ねじれた線を伸ばしてください。大丈夫ですか?
- 患者
- ええ、これはすばらしいです。
(最後のインタビュー部分の訳は割愛)