(10)押しぼうきテクニック

適応
  • 股関節可動性の制限
目的
  • 股関節可動性を回復させて、固有感覚を高める
禁忌
  • 股関節置換の直後

《押しぼうきテクニックA》

ルカウ
押しぼうきテクニックAです。「押しぼうき」と呼ぶのは、このように持つからです。一方の手を足関節、もう一方の手を膝関節に置き、こう握ります。頭を横向きにしてください。下肢をこのように持っていきます。よくあるのは、ここで止めてしまい、不十分な状態にしてしまいがちです。どこまでやればいいかわからないので、ここで止めてしまうのですね。これは興味深いです。年配、若い人、柔軟であろうとなかろうと、ほとんどの人が90度以上で快適に感じます。ここに立って、私の下肢でベッドにある患者の膝関節を安定させ、骨の稜周辺の大殿筋付着部に自分を傾けます。呼吸して、各部のリリースを待ちます。圧迫はどうですか?
患者
大丈夫です。
ルカウ
よかった。それから、仙骨でも行います。仙骨に沈んでいき、運動があれば、弱いベクトルが私に向かい、骨からそれるように押して、スポットで待ちます。ちょっと急いで行いましたが、実際の施術ではこのスポットでもっと時間をかけてリリースします。

《押しぼうきテクニックB(外旋)》

ルカウ
次は、押しぼうきテクニックBです。患者の下肢を回して、ベッドから離します。大腿骨を外旋させます。私のこの下肢を用いて患者の大腿骨をさらに外旋させます。どうですか?
患者
大丈夫です。
ルカウ
痛下腿をねじれさせて大腿骨を外旋させるので、膝関節靭帯の損傷など膝を痛めた病歴があれば、慎重に行いましょう。大腿骨を引いて内旋もさせ、呼吸してもらいリリースさせます。

《押しぼうきテクニックC(内旋)》

ルカウ
そ次は押しぼうきテクニックCです。内旋させます。下腿をくぐり、上腿を押して、膝関節を支えます。患者の大腿骨を内旋させます。膝は高くしたままです。たいてい、このとき、下肢は90度未満になりがちですが、下肢を非常に高くして伸展させます。患者が呼吸し、リラックスして、解放させます。そのリリースを触診して、ついていきます。

(最後のインタビュー部分の訳は割愛)