(3)前腕屈筋テクニック
適応
- 前腕、手関節、手の運動制限、痛みや知覚異常(神経血管圧迫の症状など)。
目的
- 筋膜層とコンパートメントを分離し、弾力性を増加させる。
- ルカウ
- 前腕屈筋テクニック。何ページだったかな?
- 生徒
- 7ページです訳者注:セミナー時のテキストページ。『筋膜リリーステクニック』では27ページ)
- ルカウ
- 7ページですね。テキストの写真ではこんな感じですよね?
- 女性
- はい。
- ルカウ
- 患者の肩がこの位置で快適なら問題ないです。これが快適ではない人にはこの勢はできませんので、このような位置で行います。あるいはボルスターなどを下に置こともできます。腕は快適ですか?
- 患者
- はい、大丈夫です。
- ルカウ
- 素晴らしい。テキストの写真では、軽く握った拳を使っていますよね。
- 女性
- ええ。
- ルカウ
- 硬く閉じた拳ではなく、開いて、腕の線から手根中手骨へのつながりを使って術を行います。大丈夫ですか?
- 患者
- ええ。
- ルカウ
- 圧迫は大丈夫? どうぞ、指を開いてみて。簡単じゃないですよ。
- 患者
- ええ。
- ルカウ
- そうです。じゃあ手を閉じてみて。息を吸い込むときに拳を作って。圧迫はどな感じですか?
- 患者
- 大丈夫です。
- ルカウ
- 今度はそれぞれの指でやってみてください。指をあちこち動かしてください。はどの指か感じることができます。小さな線がここを通っているのを感じます。このはこっちの指につながっているはずです。どうぞ、動かしてみて、ここにつながってるものがわかります。そうです。ここの線は少し付着していて、他の部位より分離しいません。
- 患者
- ええ、その通りですね。中指がうまく曲がらないです。
- ルカウ
- ええ。
- 患者
- まっすぐ伸びたようです。変な感じです。あれ、わあ。
- ルカウ
- どうしました?
- 患者
- さっきは、中指が本当に曲がらなかったんです。もう全然。本当に硬まってしって。それで今度は急に……
- ルカウ
- 効いていますね。
- 患者
- ええ。私もそれを感じました。
- ルカウ
- 別の方向からもやってみましょう。さっきの方向ではアプローチできない場所ありました。大丈夫ですか?
- 患者
- ええ。
- ルカウ
- 手を閉じてください、また開いてみて。このやり方で施術をするときは、肩がまったり、追ってきたりするように感じさせず、腕全体が動いて使えるような感覚をえたいのです。私の身体も快適です。私の体重と身体の骨を用いています。こうやっ筋を関与させるのとは対照的です。このテクニックは完全に屈筋に作用して、手、指手首、腕の問題がある人に非常に効果があります。肩や頚部の問題がある人でもですなぜなら、腕は首の付け根から線としてつながっているからです。腕、前腕がリリーされれば、頚部への効果も継続することがわかりますそのため、屈筋は頚部への進入路なのです。
- 女性
- このテクニックでは、両方向で行うべきですか?
- ルカウ
- 必ずしもそうではありません。アプローチする必要があったので、こっちの方からのほうがやりやすいように感じたのです。
- 女性
- ええ。
- ルカウ
- たいてい私は1つの方向だけで行います。徹底して行うなら、大きな運動と個別運動も組み合わせてください。
- 女性
- わかりました。
- 女性
- 彼女の腕を持つほうがよいのですか? なぜ……。
- ルカウ
- なぜこの姿勢がいいのか? おそらく、この姿勢が私には楽なんです。
- 女性
- はい。
- ルカウ
- これは私にとってよりよい、楽な姿勢です。それがこの姿勢をとっている理由です
(最後のインタビュー部分の訳は割愛)